Orthran vs Orthran DX — 完全ガイド
オルトランとオルトランDXの違いを完全解説
|有効成分・効く虫・使い方・植物別おすすめまで
「オルトランとオルトランDX、どっちを買えばいいの?」——ホームセンターでよく見かけるこの2つ、同じ「オルトラン」という名前がついていますが、有効成分・効く虫・使える植物(適用作物)がすべて異なる別製品です。この記事では2製品の違いを成分レベルから完全解説し、観葉植物・塊根植物・多肉植物への使い分け方まで徹底解説します。
最重要3点:まずここだけ覚えてください
①オルトラン粒剤とオルトランDX粒剤は別製品・別成分です。②適用作物(使える植物の種類)も異なります。必ずラベルを確認。③どちらもハダニには効きません。ハダニには殺ダニ成分か気門封鎖系が必要です。
そもそも「オルトラン」とは?オルトランとオルトランDXの名前の混乱を整理する

「オルトラン」は住友化学園芸が製造・販売する殺虫剤のブランド名です。現在ホームセンターで流通している主な製品はオルトラン粒剤とオルトランDX粒剤の2種類。どちらも土に混ぜてまくタイプの粒剤で、根から吸収された成分が植物全体に行き渡る「浸透移行性」が共通の特徴です。しかし有効成分・効果・適用作物はまったく異なります。
有機リン系のみ(1成分)
+アセフェート 3.0%
ネオニコ系+有機リン系(2成分)
オルトランとオルトランDXの有効成分を完全解説|アセフェートとクロチアニジンの違い

2製品の最大の違いは有効成分の種類と数です。オルトラン粒剤はアセフェート1成分、オルトランDX粒剤はアセフェートにクロチアニジンを加えた2成分配合。この違いが対応できる害虫の幅と効果の強さを左右します。
昆虫の神経伝達物質を分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)を阻害する有機リン系殺虫成分。植物の根から吸収され、茎・葉まで全体に行き渡る「浸透移行性」が高いのが特徴。コガネムシの幼虫(根食い)にも有効なのはこの成分の特長。アブラムシ・アオムシ・ヨトウムシ・アザミウマなど幅広い害虫に対応。
- 作用機序:コリンエステラーゼ阻害 → 神経系の過剰興奮 → 死亡
- 浸透移行性:高い(根から吸収 → 全体へ分布)
- においの特徴:独特の強い硫黄系の刺激臭(オルトランが臭い理由)
- 配合量:オルトラン粒剤 5.0% / オルトランDX粒剤 3.0%
昆虫の神経系に存在するニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、神経を持続的に興奮させて死亡させるネオニコチノイド系殺虫成分。農薬の中で最も幅広く使われる系統のひとつで、市販の殺虫スプレーにも最多配合されている成分。アブラムシ・コナジラミ・カイガラムシ若齢幼虫・アザミウマへの効果がアセフェートより高く、オルトランDXのDX(Deluxeの意)の名の由来的な追加成分。
- 作用機序:ニコチン性AChR活性化 → 神経の持続興奮 → 死亡
- 浸透移行性:非常に高い(アセフェートと相乗効果)
- においの特徴:ほぼ無臭(DXの方がにおいが弱い理由)
- 配合量:オルトランDX粒剤 1.0%
- 注意:ミツバチを含む花粉媒介昆虫への毒性あり。開花期の屋外植物への使用は注意
「2成分配合=DXが必ず上位互換」ではない理由
オルトランDXはクロチアニジン(ネオニコ)が追加された分、吸汁系害虫への効果が高まっています。ただしコガネムシの幼虫(根食い)への効果はアセフェートの配合量が多いオルトラン粒剤の方が高い場合があります(DXはアセフェートが3%→オルトランは5%)。また適用作物が異なるため、DXが使えない作物にはオルトランが正解です。用途に応じて正しく使い分けることが重要です。
オルトラン・DXに共通する浸透移行性のしくみ|なぜスプレーしなくても効くのか

オルトラン・DXどちらも浸透移行性農薬です。この仕組みを理解すると「なぜスプレーより効果が持続するのか」がわかります。
浸透移行性農薬のメリット:スプレーが届かない場所でも効く
葉の裏側・新芽の奥・茎の内部に潜む害虫は、スプレー農薬が届きにくいことがあります。浸透移行性農薬なら植物内部の成分を吸った虫が死ぬため、かけ忘れや届きにくい場所への対応が可能。また雨で流れにくい(植物内部にある成分のため)のも大きなメリットです。
かけ忘れを補える
植物内部に成分が行き渡るため、スプレーが届きにくい葉裏・新芽の奥に隠れた害虫にも対応しやすい。
持続効果が長い
植物内部に存在する成分は雨で洗い流されない。1回の施用で1〜2ヶ月程度の持続効果が期待できる。
苦手な人にもやさしい
虫に直接スプレーする必要がない。土にまくだけでOKなため、虫を見たくない人・鉢数が多い人にも向く。
オルトランとオルトランDXが効く虫・効かない虫の完全比較表

「虫が出た!とりあえずオルトランをまく」は間違いの元です。対象害虫によって2製品の効果に差があり、そもそも効かない虫も存在します。施用前に必ず確認してください。
| 対象害虫 | オルトラン粒剤 (アセフェートのみ) |
オルトランDX粒剤 (ネオニコ+有機リン) |
補足・注意点 |
|---|---|---|---|
| アブラムシ | ◎ | ◎ | どちらも高い効果。初期発生に使う |
| コナジラミ | ◎ | ◎ | 白い粉が飛ぶ小さな虫。どちらも有効 |
| アザミウマ(スリップス) | ○ | ◎ | DXのネオニコ成分で効果が上がる |
| カイガラムシ(若齢幼虫) | △ | ○ | DXの方が若齢幼虫に有効。成虫は効きにくい |
| ハモグリバエ(エカキムシ) | ◎ | ◎ | 葉の中に潜る虫。浸透移行性薬剤が有効 |
| コガネムシ幼虫(根食い) | ◎ | ○ | アセフェートが多いオルトランの方が高効果 |
| アオムシ・ヨトウムシ | ◎ | ○ | 芋虫系もアセフェート多いオルトランが優位 |
| ハマキムシ | ◎ | ○ | 葉を巻いて隠れる虫にも浸透移行性が有効 |
| カメムシ | △ | △ | 飛来して一時的に加害するため限定的 |
| ハダニ | ✕ | ✕ | ダニは昆虫でないため殺虫剤は効かない。気門封鎖系や殺ダニ剤が必要 |
| ナメクジ・カタツムリ | ✕ | ✕ | 軟体動物のため昆虫用殺虫剤は無効 |
| コバエ(キノコバエ等)成虫 | 〇一部 | 〇一部 | 成虫には限定的。根本的な対策は土の見直しが必要 |
◎=高い効果 ○=効果あり △=限定的 ✕=ほぼ効果なし(製品ラベルの適用害虫も必ず確認)
ハダニにはオルトランもDXも効きません
ハダニはクモの仲間(ダニ類)であり、昆虫ではありません。そのため昆虫の神経系に作用するオルトラン・DXの有効成分はほぼ無効です。ハダニには気門封鎖系(ロハピ・マシン油乳剤)か殺ダニ成分配合品(ミルベメクチンなど)を使ってください。「オルトランをまいても効かない」という場合、ハダニが原因のことがあります。
*ハダニはオルトランが効かないだけでなく、「卵・幼若虫・成虫」でそれぞれ効く成分が異なる・1シーズンで10世代以上増殖する・抵抗性がつきやすいなど、他の害虫とはまったく別の対策が必要な難敵です。
「葉が白くかすれる」「葉裏に細かい点や糸がある」と気になっている方は、ハダニの完全解説記事もあわせてご覧ください⬇︎⬇︎

オルトランとオルトランDXの適用作物の違い|必ずラベルを確認してください

農薬は「適用作物(使ってよい植物の種類)」が法律で決められています。オルトラン粒剤とオルトランDX粒剤は適用作物が異なります。「観葉植物」に使いたい場合、どちらの製品に適用登録があるかを確認することが重要です。
🌾 オルトラン粒剤の主な適用作物例
- バラ・きく・観葉植物
- 野菜類(キャベツ・ダイコン・ハクサイ等)
- 果樹類(カンキツ・リンゴ等)
- 芝生
- 花き類・球根類
※適用作物数が多く幅広い。ただし野菜・食用植物では収穫前日数や使用回数の制限あり。必ずラベル確認。
💧 オルトランDX粒剤の主な適用作物例
- バラ・観葉植物・きく
- 花き類(花壇や鉢植え)
- 一部の野菜(ラベル確認必須)
- 庭木・低木類(製品ラベル次第)
- 芝生(ラベル確認)
※観葉植物への適用はDXも登録あり。ただしオルトランと比べて食用野菜への登録が異なる場合あり。必ずラベル確認。
最終判断は必ず「製品ラベル」で。ネット情報を鵜呑みにしない
農薬の適用作物は登録状況の改定により変わることがあります。この記事の内容はあくまで参考情報です。実際に使用する場合は購入した製品のラベル(パッケージ裏面)に記載された適用作物・害虫・使用方法・使用回数を必ず確認してください。農薬取締法により、ラベルに記載されていない使用方法は違法となります。
| 確認すべき項目 | オルトラン粒剤 | オルトランDX粒剤 | 確認する理由 |
|---|---|---|---|
| 適用作物に「観葉植物」があるか | あり(バラ・観葉植物等) | あり(バラ・観葉植物等) | 登録外の植物への使用は違法 |
| 使用回数の制限 | 作物ごとに異なる | 作物ごとに異なる | 超過すると残留リスク |
| 収穫前日数(食用植物) | 作物ごとに異なる | 作物ごとに異なる | 食べる植物は特に重要 |
| 使用時期(開花期等) | 記載あり | 記載あり(開花期のミツバチ注意) | 開花期のネオニコ系はミツバチへの影響あり |
オルトラン・DX粒剤の使い方完全ガイド|土へのまき方・量・タイミング

必ず製品ラベルに記載された使用量を確認し、計量スプーン(製品に付属)などで正確に計ります。目安:一般的な観葉植物の10号鉢(30cm)で1g前後(製品ラベルの記載量が絶対基準)。多ければ効くわけではなく、過剰投与は薬害・残留の原因になります。
植え替え時は土に混和、生育中は株元の土の上にまくだけでOK。均等に全体にまく必要はなく、株元周辺に均一にまきます。鉢の縁から2〜3cm内側を目安にまくと効率的です。
施用後はたっぷり水やりをします。水分によって粒剤が溶け、土中に成分が広がり根から吸収されます。施用直後から3〜5日で効果が出始め、1〜2ヶ月程度持続します。施用直後の雨は問題ありませんが、施用前に土が極端に乾燥していると吸収が遅れます。
有機リン系(アセフェート)は人体への毒性があります。施用時はマスク・手袋を着用し、施用後は必ず手を洗いましょう。においも強いため室内施用は窓を開けて換気してください。
持続効果は通常1〜2ヶ月。効果が切れる前または害虫再発時に再施用します。ただし製品ラベルに記載された使用回数(年間〇回まで)を守ることが必須です。超過すると農薬取締法違反になります。
(9〜12cm)
(15〜18cm)
(24〜30cm)
⚠️ 上記はあくまで一般的な目安です。製品によって使用量が異なります。必ず製品ラベルの記載量を優先してください。多く使えば効果が上がるわけではなく、過剰投与は薬害・植物への悪影響の原因になります。
オルトランとオルトランDXのにおいの違いと室内使用の注意点

「オルトランは臭い」というのはよく知られた特徴です。においの正体は有効成分のアセフェートが持つ独特の硫黄系刺激臭。オルトランDXはアセフェートの配合量が3%(オルトランの5%より少ない)かつ、無臭のクロチアニジンが含まれるため、においは多少やわらかくなっています。それでも室内使用には十分な注意が必要です。
非常に強い硫黄系臭
アセフェート5%由来の刺激臭。施用後数日〜1週間は強いにおいが続く。室内では特に注意が必要。
中程度(オルトランより少ない)
アセフェートが3%に減り、無臭のクロチアニジンが加わるため多少マシ。ただし依然として刺激臭はある。
においを最小化する3つのコツ
①施用後は屋外に出す(1〜2日間)、②室内施用なら窓を全開にして換気、③施用は水やり直後(土が湿っている状態)に行うと揮発量が少なくなる。
ペット(犬・猫)のいる家庭での注意点
アセフェートは有機リン系で、哺乳類にも毒性を持ちます。施用後の土を掘ったり、粒剤を直接なめたりしないよう注意が必要です。施用後は土の表面が乾くまで(2〜3日)ペットが近づけないようにするか、化粧砂・網を使って土に直接触れないようにしましょう。ネコのいる家庭では特に気を付けてください。
観葉・塊根・多肉植物別|オルトランとオルトランDXのおすすめ選択ガイド
室内管理が多く風通しが悪くなりやすい。アブラムシ・コナジラミ・カイガラムシ若齢が主な害虫ターゲット。においが室内にこもりやすいため、施用後の換気管理が特に重要。
- おすすめ製品:オルトランDX粒剤(吸汁害虫幅広く対応・においやや少なめ)
- 施用後は窓を開けるか、1〜2日間屋外に出すのがベスト
- ゴムの木・フィカス系:アブラムシが新芽に集中。展葉期(3〜5月)に予防施用
- モンステラ・パキラ:カイガラムシの若齢幼虫対策にDXが有効
- コバエが主な悩みなら→ オルトランDXより土の見直しと粘着トラップが先決
薄く繊細な葉を持つ種が多く、アブラムシが新芽や成長点に集中発生しやすい。また根腐れリスクがあるため、土が完全に乾く前に施用するのがポイント。
- おすすめ製品:オルトランDX粒剤(幅広い吸汁害虫に対応)
- アデニウム:成長期の新芽・花芽にアブラムシが集中。3〜4月から予防施用
- グラキリス(パキポディウム):アブラムシ・コナジラミに注意
- 用土が乾燥傾向のため、施用後は確実に水やりして成分を浸透させること
- 薬害リスク:多孔質な用土(軽石系)では成分が流れやすい。使用量を慎重に
乾燥を好む種が多いが、アブラムシ・カイガラムシ・コナジラミは多肉にも発生する。少量の用土で育てることが多いため、過剰投与に特に注意。
- どちらでも可だが:オルトランDX粒剤を少量使用が安定
- エケベリア系:中心部の新芽にアブラムシが集中。成長期(春・秋)に少量予防
- サボテン:株元・刺座周辺にカイガラムシが発生しやすい
- ⚠️ 用土量が少ない(小鉢・寄せ植え)の場合は使用量を極端に少なめに
- ⚠️ 休眠期(真夏・真冬)の施用は効果が出にくく、根から吸収されにくい
開花期の屋外植物への注意:ミツバチへの影響
オルトランDX粒剤に含まれるクロチアニジン(ネオニコチノイド系)は、ミツバチを含む花粉媒介昆虫(ポリネーター)に毒性を持つことが知られています。バラ・花き類など屋外で花が咲く植物に使用する場合は、開花期(花が咲いている時期)の施用を避けるか、ミツバチが活動しない時間帯(早朝・夜間)に行うことが推奨されます。室内の観葉植物・多肉植物への使用では、ミツバチへの影響を心配する必要はありません。
オルトラン・DX粒剤でよくある失敗7選|効果がなくなる・危険になるNG行動

| よくある失敗 | なぜ失敗するか | 正しい対処 |
|---|---|---|
| 「どちらも同じオルトランだから同じでしょ」 | 有効成分・効果・適用作物がすべて異なる別製品。特に食用植物への使用では登録の有無が重要 | 必ずラベルを確認して適用作物・使用量を守る |
| 「ハダニが出たのでオルトランをまいた」 | ハダニはクモの仲間でオルトラン・DXとも無効。時間と金を無駄にするだけで被害が拡大する | ハダニには気門封鎖系(ロハピ・マシン油)や殺ダニ剤を使う |
| 「効いてないから多めにまいた」 | 過剰投与は薬害・根へのダメージ・残留リスクの原因。効果が出るまで2〜5日かかるのが正常 | 規定量を守り、効果が出るまで5〜7日待つ |
| 「水やりをしなかった(または後回しにした)」 | 粒剤は水分で溶けて根に吸収される仕組み。水やりなしでは成分が植物に届かない | 施用後すぐにたっぷり水やりをする |
| 「室内で施用して換気しなかった」 | アセフェートの強いにおいが室内にこもり、人体への刺激・不快感の原因になる | 施用後は窓を全開にするか、1〜2日屋外に出す |
| 「年間使用回数を気にせず何度もまいた」 | 農薬取締法で使用回数が制限されている。超過すると残留リスクと法律違反 | ラベルの年間使用回数を記録・管理する |
| 「オルトランDXを使えばオルトランと交互にしなくていい」 | クロチアニジン(ネオニコ系)は抵抗性が生まれやすい。DXだけの連用も抵抗性リスクがある | オルトランDX → スプレー型農薬(別系統)→ DXとローテーションする |
製品紹介|オルトラン粒剤・オルトランDX粒剤
オルトラン粒剤


オルトランDX粒剤
どちらを買えばいい?迷ったらDXでOKな理由
観葉植物・塊根植物・多肉植物を室内管理しているならまずオルトランDX粒剤を選んで間違いありません。吸汁害虫(アブラムシ・コナジラミ・カイガラムシ若齢・アザミウマ)に幅広く対応し、においも多少マシです。コガネムシの幼虫が主な悩みの場合(地植え・ガーデニング等)はオルトラン粒剤の方がアセフェート配合量が多く効果的です。
🌾 状況別おすすめ選択チャート
オルトラン粒剤がおすすめの場合
- 🌾コガネムシ幼虫(根食い)が主な悩み
- 🌾芋虫・アオムシ系の食害が目立つ
- 🌾コスト重視で大量に使いたい
- 🌾食用野菜への使用を検討(ラベル確認必須)
オルトランDX粒剤がおすすめの場合
- 💧観葉植物・多肉・塊根の吸汁害虫対策
- 💧アブラムシ・コナジラミ・アザミウマ対策
- 💧カイガラムシの若齢幼虫対策
- 💧においをできるだけ抑えたい(多少マシ)
抵抗性対策ローテーション|オルトランDXだけに頼らない


クロチアニジン(ネオニコ系)は抵抗性が生まれやすい
オルトランDXに含まれるクロチアニジン(IRAC 4A ネオニコチノイド系)は、同じ成分を連続使用すると抵抗性を持つ害虫が増殖するリスクがあります。アブラムシは繁殖が速いため特に抵抗性が生まれやすい。DXだけを使い続けるのではなく、スプレー型農薬(別系統)と交互に使うローテーションを意識しましょう。
🔄 推奨ローテーションパターン
(ネオニコ+他系統)
(気門封鎖系)
*ローテーションに使うスプレー農薬の選び方も重要です。ベニカシリーズだけでも「Xスプレー」「Xファイン」「Xネクスト」と複数ラインがあり、それぞれ有効成分・対応害虫・使える植物が異なります。オルトランDXと組み合わせるならどのベニカを選ぶべきか、成分レベルで解説した記事はこちら⬇︎⬇︎


オルトランとオルトランDXのよくある質問(FAQ)


観葉植物(フィカス・モンステラ・パキラ・ドラセナ等)にはオルトランDX粒剤をおすすめします。観葉植物に多いアブラムシ・コナジラミ・アザミウマ・カイガラムシ若齢幼虫に対して、2成分配合のDXの方が幅広く対応できます。またにおいがオルトラン粒剤より多少マシなのも室内管理の観葉植物向きです。ただし施用後も換気は必ず行ってください。
公式な意味は明示されていませんが、ネオニコチノイド系成分(クロチアニジン)を追加した「強化版・拡張版(Deluxe・Expanded)」という意味合いで、オルトランブランドの上位ラインナップとして展開された製品です。ただし「上位互換」ではなく、コガネムシ幼虫対策のようにアセフェート配合量が多いオルトラン粒剤の方が有効な場面もあります。
即効性はなく、通常施用後2〜5日で効果が出始めます。粒剤が水分で溶け→根から吸収→維管束を通じて植物全体に行き渡る工程が必要なため、スプレー型農薬よりも効果発現が遅い点が特徴です。施用してすぐ虫が死ぬわけではありませんが、1〜2週間後には明確に害虫が減少します。施用翌日に効果がないように見えても焦らず、まず確実に水やりができているか確認してください。
主な原因は3つ考えられます。①施用後の水やりが不足している(水がないと粒剤が溶けず根に届かない)。②まだ2〜5日経っていない(効果が出るまで時間がかかる)。③クロチアニジンへの抵抗性が形成されている(繰り返し使用した場合)。3つ目の場合は別系統の殺虫剤(ピレスロイド系スプレーなど)でローテーションしてください。また、見えていた虫がハダニだった場合はそもそも効かないため、確認が必要です。
粒剤タイプは適切な量を使えば薬害のリスクは低めです。ただし小さな鉢・用土が少ない状態で規定量を超えて施用した場合は根へのダメージリスクがあります。多肉植物・サボテンは根腐れしやすい種も多いため、ラベル記載量よりさらに少なめ(半量程度)から試すのが安心です。また休眠期(真夏・真冬)は根の吸収活動が低下するため、施用は成長期(春・秋)に行うのが効果的です。
製品によって適用作物が異なり、収穫前日数(使用から収穫まで最低〇日空ける)も決められています。食用植物への使用前は必ず購入した製品のラベルを確認してください。観葉植物・ハーブ・野菜の区別なく「とりあえずオルトラン」は危険です。特にオルトランDXは食用野菜への登録がオルトランと異なる場合があるため、食べる植物への使用は慎重に確認が必要です。
同時にまくことは基本的に推奨しません。オルトランDXにはすでにアセフェートが含まれているため、オルトラン粒剤(アセフェート5%)を追加しても成分が重なり、過剰投与・残留リスクが高まるだけです。どちらか一方を選んで適正量で使用してください。コガネムシ幼虫対策とアブラムシ対策を同時にしたい場合でも、DX単体で両方に対応できます(DXにもアセフェートが含まれているため)。
施用直後は粒剤が土の表面にある状態で、においも強いためすぐに室内に入れるのはおすすめしません。屋外で施用→水やり→翌日以降(土が乾いて粒剤が浸透し始めてから)に室内に入れるのが理想的です。どうしても室内での施用が必要な場合は窓を全開にして換気し、ペット・子供を遠ざけてから行ってください。施用後1〜2時間は室内をよく換気してください。
まとめ|オルトランvsDX攻略の5原則
名前が似ていても、有効成分・効く虫・適用作物はすべて別です。観葉植物・塊根植物・多肉植物の吸汁害虫対策にはオルトランDX粒剤が基本。コガネムシ幼虫・芋虫系メインならオルトラン粒剤のアセフェート含有量の高さが活きます。
「葉が白くかすれる」「葉裏に細かい点々や糸がある」症状はハダニの可能性があります。オルトラン・DXともにハダニには無効です。ハダニには気門封鎖系(ロハピ・マシン油乳剤)か殺ダニ成分配合品を使い分けてください。
粒剤タイプは水分で溶けてはじめて根から吸収されます。まいた後は必ずたっぷり水やりをしてください。水やりなしでは粒が土の上に残るだけで有効成分が植物に届きません。施用から効果が出るまで2〜5日かかることも覚えておきましょう。
「多めにまけば効果が上がる」は誤りで、過剰投与は薬害・根へのダメージ・残留リスクの原因です。年間使用回数も農薬取締法で制限されています。施用量・回数はラベルに従い、使用日を記録しておきましょう。
室内使用時は換気必須。ペット(特に犬・猫)が土を掘ったりなめたりしないよう施用後の土を管理してください。施用後は屋外に出すか十分な換気で室内のにおいを排出。正しく使えば有効で頼りになる定番農薬です。
農薬の有効成分・抵抗性・ローテーションをもっと深く知りたい方へ
殺虫剤・殺菌剤の成分系統・IRACコード・ローテーションの基礎から、観葉植物・塊根・多肉に使えるスプレー農薬の徹底比較まで解説した総合記事もあわせてどうぞ⬇︎⬇︎










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